辰年 [映画]
中学の頃だったかにビデオで『ディアハンター』を見てからというもの、人に会う度にチミノの話ばかりしてきたわたしなのだけど、実は『イヤーオブザドラゴン』、『シシリアン』、『逃亡者』の3作は、テレビで放送されていたのを断片的に見ているだけだ。『イヤーオブザドラゴン』をテレビで見たのも中学の頃のことで、翌日は学校で友達と「イヤーオブザドラゴン」ごっこで大はしゃぎをしたことも覚えている(「イヤーオブザドラゴン!」と叫びながら殴り合いをするだけで、映画には全く何のインスピレーションも得ていない)。そして、20年ほどの歳月が流れた昨日ようやくその全編をDVDで見た。
まず目についたのは、劇中煙草を吸っている登場人物がとても多い。多いというか、そこで煙草吸うなよっていう状況で煙草を吸う。上司に呼び出されて怒られてるときとか、中華レストランの厨房でアルバイトしてる最中とか。あるいは、今日の煙草をめぐる状況がそういう細部に目を向けさせているだけで、80年代においてはそういうのが当たり前に見えていたのだろうか。それはよいとして、チミノの映画はやはり登場人物たちが走り出すと画面に活気が漲る。ミッキー・ロークが犯罪者を追って屋内から路上に駆け出すシーンが何度も繰り返される、というよりもそれだけで映画が成立していると言ってもよい。犯罪者にもう少し中に隠れろよって言っても無駄なのだ。みんな路上に飛び出すことしか考えていない。
チミノの小説がいつの間にか翻訳されていた。
2010-06-13 14:28
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