チェンジリング [イーストウッド]
また怖い思いをしました。イーストウッドの新作『チェンジリング』の話です。日本で未公開ですから詳しいことを書くつもりはないのですが、とはいえ何をどう表現していいものやら。いつものように物語やスタイルにさして目新しいものがあるわけではなく、他の誰かが撮ったとしてもよさそうなものが、いつの間にかイーストウッドによってしかありえない映画を目の前にしているということに気付かされます。しかし、それが何なのかうまく言い表せない。複雑な映画でした。物語や語り口がそうだということではなく、結末もだいたい予想がついてたわけですが、にもかかわらず消化し切れない何かがあります。この動揺を反芻しながらもう一度くらいは見ておかないとと思いつつ、たまには『ハートブレイクリッジ』ばりにギャグを満載したイーストウッドも久々に見たくもなってきたところで、既に公開が控えている『グラントリノ』の予告編を見て吹き出しました。
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